歯の「噛みしめ」はストレスから?噛みしめ(食いしばり)によって起こる悪影響と対処法
歯医者で「噛みしめ傾向がある人」と言われてきました。
ストレスを感じたときに噛みしめないように注意してくださいねと言われ、噛みしめはストレスを感じた時にも起こることを知りました。
そこで、噛みしめ・食いしばりについて調べてみましたので興味のある方は読んでみてください。
噛みしめとは
食事をするとき以外に奥歯を強く合わせることを「噛みしめ(食いしばり)」と言います。重いものを持ったときに歯を食いしばるという経験はないでしょうか。
歯は食べ物を噛み砕くためのものであるため、食事以外で強く噛むことは良いことではありません。噛みしめは無意識に行なうことも多く、自分では気づかないこともあります。また、身体の不調の原因が噛みしめであることも多くあります。
安静時は軽く唇を閉じた状態で上下の歯は触れ合わず、1~2mmの空間が開いているのが正常です。
夜間の歯ぎしりなど無意識に噛みしめる力は数十kgにもなります。そんな強い力で四六時中噛みしめていたら...良くないことは分かりますよね。
歯医者で指摘されるまで自分では全くの無自覚でした。
噛みしめの原因
噛みしめの主な原因は精神的要因と物理的要因で分けることができます。
精神的要因
強いストレスや緊張感があるときや、我慢をしているときに無意識に歯を噛みしめる傾向があります。精神的要因が原因の場合は、眠っている間にも歯を食いしばっているため、朝起きたときに歯痛や頭痛として表れることもあります。
物理的要因
歯並びや噛み合わせが悪いことも噛みしめの原因になります。噛み合わせが悪いために、強く噛むことで無理やりバランスを取ろうとしているのです。すると、ますます歯並びが悪くなって噛み合わせもずれていくという悪循環に陥ります。
噛みしめやすい人の特徴
- 日ごろからストレスをためやすい人
- 緊張しやすい人
- 我慢強い人
- 歯並びや噛み合わせが悪い人
- 上下の奥歯が接触していることが普通と考えている人
- 集中している時に歯を合わせている人
- パソコン、スマホ等の使用中にうつむき加減になり、奥歯を合わせている人
- うつ気分の人(うつむき加減になり考えていると上下の奥歯が接触しやすい。)
- 不安や緊張起こしているストレス状態にある人(緊張して上下の奥歯を合わせてしまう)
あれ・・・?ほとんど当てはまる気がする・・・。
噛みしめによって起こる悪影響
歯への悪影響
- 歯周病の原因になる
- 知覚過敏や虫歯の原因になる
- 歯のすり減りが早くなる
- 歯列不正の原因になる
- 顎関節症の原因になる
他にも身体的に症状がでることがあります。
全身への悪影響
- 頭痛が起こる
- 肩こりになる
- こめかみが痛くなる
- 目の奥が痛くなる
- 吐き気を感じる
- お腹が張る etc...
こうした多様な症状を「噛みしめ呑気(どんき)症候群」と言うそうです。
胃腸の不快感は、噛みしめにより空気を飲み込むことで起こる症状です。
胃腸自体が悪いわけではないので検査をしても何も異常は見つかりません。
頭痛や肩こりなどは、噛みしめにより筋肉が疲れて痛みを出すために起こる症状です。
顎、こめかみ、目の奥などが痛みを出します。同時に肩の緊張が起こり、頭痛へと繋がります。
放置するとどうなるのか
- 歯並びが悪くなる
- 歯が削れたり破損したりする
- 知覚過敏になる
- 慢性頭痛になる
- 顎関節性になる
- 顔が歪む
- 肩こりがひどくなる
- 睡眠不足になる
- いつもイライラするようになる
思っていた以上に噛みしめ・食いしばりは身体に悪影響を及ぼすことが分かりました。
肩こりがひどいのですが、パソコン作業だけでなく、噛みしめも原因のひとつだったとは...。
あなたは噛みしめている?セルフチェック法
自分が食いしばりをしているのか、どの程度なのかについてセルフチェックをしてみましょう。
- 歯が削れている・ヒビが入っている
- 歯並びや噛み合わせが悪い
- 知覚過敏がある(冷たいものが歯にしみる)
- 口を開けると顎から音がする
- 頭痛や肩こりがある
- 噛みしめている音がすると家族に指摘された
多く当てはまるほど深刻な状態なので、すぐに改善しましょう。
気づかないうちに噛みしめている可能性がある
また、眠っている間の噛みしめや歯ぎしりは、ほとんどの人が無自覚となります。家族に指摘されることでようやく気付きます。また、強く緊張していたり不安を抱いたりしているときにも、無意識で食いしばっていることがあります。無意識の食いしばりは、治療に時間が掛かることも多いので気を付けましょう。
対策・治療法
噛みしめを改善するにはマウスピースを使うことや精神的要因、ストレスと上手く付き合うことが重要です。
マウスピースや市販グッズを試してみる
マウスピースをはめて就寝することで、噛みしめ・食いしばりの改善や歯の損傷を防ぐことができます。歯科医に相談して、自分に合ったマウスピースを作ってもらいましょう。また、市販で食いしばり予防や改善に効果があるとしているグッズもあります。自分に合ったものを探してみましょう。
意識改善をしてみる
「絶対に噛みしめをしない」と強く意識してみましょう。噛みしめは、無意識に行っていることも多いです。噛みしめをしない状態を長く続けることができると、その状態が定着します。
まずは、意識改善に努めてみましょう。
寝る姿勢や頰杖に気を付ける
寝る姿勢が悪いと噛みしめてしまう原因になることがあります。寝るときは、仰向けで寝ましょう。また、寝具も自分に合ったものを使ってください。
また、頬杖をつくと、顎の骨に余分な圧力をかけてしまっています。これにより、顎のバランスが悪くなって噛みしめてしまうことがります。頰杖をつく癖がある人は、意識して治しましょう。
ストレッチをして筋肉の緊張をほぐす
緊張が続くと、顔や顎周辺を中心に筋肉が硬直しやすくなります。筋肉が硬直すると、凝りや血行不良を引き起こし、体が無意識に食いしばりをして調整しようとします。
疲れたときや集中したときは、ストレッチをして筋肉の緊張をほぐしましょう。
ストレスと上手く付き合う
ストレスは、現代社会にはつきもので、避けることはなかなか難しいと思います。普段からストレスを感じやすい人は、自分なりのストレス解消を見つけて発散しましょう。緊張しやすい人は、できるだけリラックスすることを心がけましょう。
精神的に負担を減らすことで、噛みしめが治ることもあります。
まとめ
噛みしめ・食いしばりが身体に不調を起こしているとは知りませんでした。まずは意識改善を行なうこと、ストレスをためないように、発散していけるようにしていきたいです。